わかりやすい地質百科

C.N.S元素分析

原理

C.N.S元素分析装置は、分析対象試料が含有する炭素(C)・窒素(N)・硫黄(S)を定量分析する装置です。元素分析の仕組みは、燃焼法を用いて元素をガス化(CO2・N2およびSO2)させ、カラムを通して段階的に分離させ、検出器で定量化します。各元素の値は、重量パーセントとして得ることができます。原理の一例として、パーキンエルマ社製の分析装置の構成を図-1に示します。

図1 2400II元素分析装置の構成
図1 2400II元素分析装置の構成

分析目的および結果の利用方法

C.N.S元素分析の目的やその利用方法としては以下のような例が挙げられます。

  • 堆積物の堆積環境の推測が可能(淡水成層or海成層、還元的or酸化的など)。
  • CNS成分量の深度方向変化状況を利用し、地層の客観的・定量的対比が可能。
  • CNS成分量変化と地盤の工学的性質の検討が可能。
  • pH=3以下を示すような酸性水を発生させる地盤材料の把握が可能。

結果の利用の例

酸性水発生岩検出の利用例
黄鉄鉱は熱水変質を受けた岩や海成起源の堆積岩に含有される鉱物であるが、その黄鉄鉱は地下の還元的環境から酸化的環境にもたらされる(例えば、トンネル掘削岩など)と、硫酸を発生させます。黄鉄鉱を含有するトンネル掘削岩を盛土材等に適用した場合、その盛土から酸性水が発生するとともに、岩石が保有していた有害重金属の溶出を促進させる場合があります。 図-2は、縦軸が過酸化水素を用いて試料中の黄鉄鉱を強制的に酸化させたときのpH、横軸はCNS元素分析で得られたTS(硫黄含有量)を示しています。このように、CNS元素分析を実施することで、将来的にpH=4以下の酸性水を発生させる可能性の高い地盤材料を、事前に把握することが可能となります。

図-2 硫黄含有量と過酸化水素水pH試験結果

堆積物の堆積環境推定の利用例
既存研究によりTOC(有機炭素量)とTS(硫黄含有量)の関係から、堆積物を淡水成層・海水成層・汽水成層と区分できることがわかっています。これを利用すると図-3に示すように、各地の沖積粘性土の堆積環境が推定でき、地盤の特性把握に役立てることができます。

図-3 堆積環境推定図
図-3 堆積環境推定図

地盤の工学的性質の検討例
軟弱地盤の工学的性質とその地盤の堆積環境は密接に関係していると考えられています。そこで、C.N.S元素量と地盤の主に物理特性との関係を検討した例を図-4に示します。これらより、C.N.S元素分析より、地盤の工学的性質の推測が可能であることが示唆されます。

図-4 TOCと液性限界・塑性指数・強度増加率の関係図
図-4 TOCと液性限界・塑性指数・強度増加率の関係図

なお、C.N.S分析の地盤への適用に関しては、最近の地盤調査・試験法と設計・施工への適用に関するシンポジウム発表論文集(社団法人地盤工学会、地盤調査・試験法の小型・高精度化に関する研究委員会)においても、紹介されています。

((株)エイト日本技術開発 磯野陽子)

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地層と化石

がけやきり通しなどで、よく縞模様をみかけることがありますね。地層は、砂や泥、れき、火山灰、生物の死がいなどがたい積してできます。

地層の写真近くからよく見ると、板を重ねたように層をつくっているのがわかりますね。

単層地層の写真板を何枚も重ねたように見える部分を単層といい、単層と単層面を地層面または層理面といいます。

地層はどのようにしてできるのでしょうか

地層の写真

地層は水平にたい積しますので、下にある地層の方が古く、上に行くほど新しくなります。

地層はたい積したあとに地殻変動で傾斜したり、しゅう曲し、上下が逆 になったりすることがあります。

地層の重なり方にはせいごう(整合)とふせいごう(不整合)があります。

しゅうきょく(褶曲)

たい積した当時は水平であった地層が、地殻変動のために波状に曲げられた現象をいいます。(フェニックスのしゅう曲)

しゅう曲地層の写真

  1. 地層は普通、水平にたい積します。
    水平にたい積している地層の模式図
  2. 長い月日の間に地層に強い力が加わるとひずみが生じます。
    ひずみが生じている地層の模式図
  3. さらに力が加わり続けると、複雑に曲げらた地層ができます。
    さらに力が加わり複雑に曲げられた地層の模式図

せいごう(整合)とふせいごう(不整合)

地層の重なり方は二種類あります。不整合は、地殻変動があったことを示す証拠になります。

整合地層の写真
せいごう(整合)
上下の地層の重なり方がほとんど連続してたい積(地層の重なりが平行になっているもの)した場合のことをいいます。
不整合地層の写真
ふせいごう(不整合)
時代の異なる地層が重なる時、両者の境界をふせいごう(不整合)といいます。

化石のできかた

地層の中に残された生物の死骸・から・足あとなど生物の残した生活のあとを化石といいます。生物のかたい骨や歯などは化石として残りやすいものです。

化石によって何がわかるのでしょうか

化石を調べると、地層のできた時代を知ることができます。

地層の時代を決めるのに役立つ化石を標準化石示準化石ともいう)といいます。

サンヨウチュウ(古生代)やアンモナイト(古生代の中期)やフズリナ(古生代の後期)などが有名です。

コハクの写真
コハク (琥珀)

アンモナイトの化石写真
アンモナイト

エイの化石写真
エイ

三角貝トリゴニアの化石写真
三角貝トリゴニア

トンボの化石写真
トンボ

フズリナの化石写真
フズリナ

サソリの化石写真
サソリ

サンヨウチュウの化石写真
サンヨウチュウ

ワンソク類の化石写真
ワンソク類

化石の中には、長い地質時代を通して、あまり進化しないで生き続けたなかまがいます。

生きている化石

現在生きているカブトガニは、、古生代初期のものとほとんど変っていません。

この他には、シーラカンス、イチョウ(銀杏)、オウム貝、ハイギョ、オウム貝、ミドリシャミセンガイなど も生きている化石といわれています。

カブトガニの写真
カブトガニ

シーラカンスの写真
シーラカンス

イチョウの化石写真
イチョウ(銀杏)

オウム貝の写真
オウム貝

ハイギョの写真
ハイギョ

ミドリシャミセンガイの写真
ミドリシャミセンガイ

(内海建設コンサルタント株式会社 勝原建夫)

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