土や地盤の硬さを調べるときに、地中に鉄筋のような硬いものを打ち込むと、やわらかい地盤では簡単に入りますが、硬い地盤ではなかなか入りません。このように物体を地盤中に押し込んだり、引き抜いたり、回転させたりするときの抵抗値によって地盤の硬軟状況を調べる方法をサウンディングといいます。
N値は標準貫入試験といわれる代表的なサウンディングによって求めた値で、地盤の硬軟や締り具合を示します。標準貫入試験は、質量63.5kgのハンマーを75cmの高さから自由落下させ、サンプラーを30cm貫入させる試験です。このときの貫入に要する打撃回数(50回を限度とします)をN値といい、N=2、N=30のように表示します。
N値は土の工学的性質の概略値として知ることができるため土木・建築の分野では広く応用されており、構造物設計のための地盤の支持力や強度の評価に用いられています。たとえば、N=30以上の砂礫地盤であれば橋を支えることができると評価します。
貫入試験状況 中央がハンマー
貫入試験サンプラー
(二つ割りに開いた 状況-右端が先端)
「株式会社ウェスコ 伊藤 徹」